【バルサルタン臨床研究】慈恵医大でもデータ操作‐血圧値を恣意的に増減

2013年8月2日 (金)

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バルサルタン臨床研究で中間報告

バルサルタン臨床研究で中間報告

 東京慈恵会医科大学は7月31日、元循環器内科の望月正武教授の研究グループが実施した降圧剤バルサルタンの医師主導臨床研究「Jikei Heart Study」に関し、解析用データとカルテを照合した結果、「血圧値データに人為的な操作があった」と結論づける中間報告を発表した。データ解析はノバルティスファーマ元社員に全面的に委ねられていたとし、元社員がデータ操作に関わったことが強く疑われると判断した。ただ、元社員は調査委員会の聴取に応じ、事実関係を否定している。今回の事態を受け、望月元教授は論文を撤回すると表明した。

 同研究は、2002年1月から慈恵医大附属4病院を中心に3081例の患者を対象に実施され、バルサルタン群で脳卒中や心筋梗塞などのイベント発生数が少なかったとして、研究成果を英国の医学雑誌「ランセット」に論文掲載したが、エンドポイントの採用方法や血圧値の標準偏差などに疑義が示され、同大が自主的に事実関係の調査を進めていた。



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