顔の見える薬剤師目指し、店舗外活動にも積極参画‐スギ薬局熊味店 島村悦光さん

2016年1月1日 (金)

薬学生新聞


島村悦光さん

 店舗内の処方箋調剤業務という枠の中だけではなく、地域の集まりに出向いて、医薬品適正使用など薬剤師職能を生かした講演もこなす――。“顔の見える”薬剤師として、こうした日々の業務を実践している島村悦光さん。明治薬科大学を2015年3月に卒業し、4月に調剤併設型ドラッグストアを展開するスギ薬局に入社。現在、愛知県西尾市にある熊味店で勤務している。

 埼玉県出身の島村さんだが、入社前の事前勤務地相談会で、同社創業の地にある同店での配属を希望し、4月から同店での勤務をスタートさせた。4ヶ月間の新入社員研修期間のうち、最初の約1カ月間は、調剤室には入らず、店舗内で来店者の接客や店舗スタッフの仕事内容などを肌で感じる期間を過ごし、その後、処方箋調剤業務をメインに従事する。

 一方で、来店者のOTC医薬品の相談や、健康食品の説明などにも対応。同店では在宅医療も展開していることから、島村さんも患者宅への訪問し、在宅薬剤管理業務も実践している。現在、透析患者の在宅医療を担当する中で、医薬品管理以外にも制限すべき食材のアドバイスや、服薬状況についても主治医に報告書の形でフィードバックするなどの連携も行う。

 現在、スギ薬局では愛知県西部地区を中心に、今後の地域生活者の健康に寄与する調剤併設型ドラッグストアのあり方を追求する新しい形の旗艦店舗を展開。来店者向けイベントスペースも設置されており、薬剤師によるセミナーも実施している。「自由な発想で、従来と違う取り組みを発信していける店舗です」と島村さん。

 その延長線上にあるのが、地域の老人会の会合等の地域コミュニティい出向いた講演活動である。「基礎知識として、普段服用している薬の飲み方の再確認や医療介護食に関する解説を行っていますが、薬剤師としてのやりがいを感じています」と熱く語る。

 常に誤りのない情報を提供する必要があり、「しっかりとした下調べが大切です」と話す。こうした講演以外にも日常業務の中では、自分の考えを相手に正確に伝えなければいけな場面が頻繁にあるという。「やはり学生の内に、自分の考えを言葉や文章でしっかりと相手に伝える技術を身に付けておくことも重要ですね」とアドバイスする。

 高校時代から医療職に就きたいと考えていた島村さんだが、薬学部は4年制(生命創薬学科)に入学。大学院を経た後、2年間の実務実習等を終え、昨年実施の薬剤師国家試験に合格した。

 就職活動については「当初は、病院勤務や製薬企業のMRで就職活動を進めていましたが、対ドクターの仕事よりも、患者に向かう仕事の方が、やりがいがあるのではないかと感じるようになりました。調剤併設型ドラッグストア企業の会社説明会などにも足を運ぶ中で、この業界の取り組みと自分がやりたいこととが徐々に合致してきました」と、気持ちの変化があったことを明かす。

 「ドラッグストアは、物販中心で本来の医療から遠ざかるようなイメージがあるかもしれませんが、決めつけないでそれぞれの企業に足を運んでみることが大事だと思います。薬局は医療提供施設であり、薬剤師はもっとも身近な医療職として、疾病になる前に手を差し伸べることができる環境にあります」と語る島村さん。

 今後も調剤併設型ドラッグストアだからこそできることを追求していきたいという。



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