ヤフーが治験関連市場に参入し、ポータルサイト「Yahoo!ヘルスケア」に治験情報を掲載するサービスを開始した。製薬企業の新薬開発では、治験に参加する被験者を短期に集積するスピードと、治験実施計画書に合致した被験者を正しく組み入れていくための精度をいかに向上していくかが大きな課題だが、健康情報系ポータルサイトとして国内で初めて治験情報のコンテンツ掲載を実現した。その他企業も被験者にフォーカスした新規事業に乗り出しており、今後サービスが普及する可能性がある。
国内治験での被験者登録や実施施設選定をめぐっては、治験計画の複雑性が増し、コスト増やスケジュール遅延の原因となっている。世界同時開発加速を背景に、適格性の高い被験者を探し出すためにITを活用する動きが、一気に進みそうな気配を見せている。