アイルランドのシャイアーは、米バクスアルタを320億ドル(約3兆7420億円)で買収すると発表した。両社売上合計で120億ドルとなり、稀少疾患事業で世界トップの事業基盤を獲得する。今後現状の2倍にあたる成長を達成し、2020年までに年売上200億ドル(約2兆3390億円)の巨大バイオ企業を目指す計画。当初、バクスアルタはシャイアー側からの要求を拒否する意向を示していたが、11日に交渉がまとまり決着した。
シャイアーは、患者数が少ない稀少疾患に特化した製薬企業で、14年売上が60億ドルと前年度比で20%成長を達成している。稀少疾患薬領域での製品の拡充やグローバル展開に向け、積極的なM&Aに乗り出しており、昨年1月に52億ドルでNPSファーマを、11月には最大59億ドル(約7100億円)で米ダイアックスを買収した。今回、長期にわたって交渉を行ってきたバクスアルタを獲得するに至った。