化学及血清療法研究所(化血研)の木下統晴理事長は15日、明治グループなどへの事業譲渡を決定したことを受け、今後の方向性を薬事・食品衛生審議会血液事業部会に報告した。来年2月の最終合意後、来年度上半期をメドに新会社を立ち上げることに関し、謝罪した上で、「大きく羽ばたける企業にしたい」と再出発を誓った。委員からは注文がつく一方、新たな船出に期待する声も出た。
木下氏は、ワクチン・血漿分画製剤・動物薬の主要3事業を明治グループ、熊本県企業グループ、熊本県に売却し、明治グループの一員として生物学的医薬品の開発・研究を進めることなどを盛り込んだ基本合意書の内容を説明した上で、2015年に血液製剤の不正問題が発覚してから譲渡先が決定するまでの経緯に言及。来年度の上半期をメドに新会社を設立する方針を示し、「国民、関係者にご迷惑をおかけしたことをお詫びする。世界の医療に貢献できるよう大きく羽ばたける企業にしたい」と再出発の抱負を語った。