わたしの「1日」~業界の先輩に聞く~ イオン薬局レイクタウン店 細井麻衣子さん

2018年1月1日 (月)

薬学生新聞

「患者に貢献」やりがいを実感

細井麻衣子さん

 イオン薬局レイクタウン店(埼玉県越谷市)の細井麻衣子さんは、昨年3月に星薬科大学を卒業、同年4月から働き始めた入社1年目の薬剤師だ。現在は、メインの調剤業務に加え、OTC医薬品や漢方薬の接客カウンセリングも担当。「来局した患者さまやお客さまにしっかり貢献できるよう、自分自身を向上させていきたい」という強い志を持ちながら、忙しくも充実した日々を送っている。

 細井さんは、出勤するとまずメールのチェックを行う。調剤関連はもちろん、会社全体の情報に加え、薬局では衛生用品や介護用品、漢方薬なども幅広く取り扱っているため、それら商品に関する連絡も多いという。その後、退勤するまでは調剤業務およびOTC売場業務を行っている。同薬局は地域のニーズに応え、年中無休で営業しており、勤務体系はシフト制となっている。平日は調剤業務がメインとなるが、他の薬局や医療機関が営業していない土日はOTC医薬品の相談も多い。

細井さんの1日

 細井さんは4月の入社後、集合研修を経て店舗配属となり、8月まではOTC売場をメインに担当した。同薬局は月間約3000枚の処方箋を応需する大型店舗。調剤業務に本格的に従事し始めると、仕事内容はどうしても調剤が中心となるため、入社してすぐの期間にOTC医薬品を一通り習得するという薬局の方針によるものだ。

 9月からは、基本的に調剤室の中で業務を行い、OTC医薬品や漢方薬などの相談があると売場で接客カウンセリングを行っている。

 調剤業務に関しては、ピッキング、鑑査、投薬などを時間ごとにローテーションしており、担当する仕事内容は時間帯によって変わる。細井さんは、「鑑査は担当し始めたばかりで日はまだ浅いですが、調剤室の中の業務をバランス良く習得できていると思います」と語る。

 OTC売場業務では相談対応がメインとなる。「OTC医薬品のちょっとした相談でも、対応すると患者さまに喜んでいただけたり、私が勧めたお薬を“効きました”と後日おっしゃっていただいた時など、とても嬉しくなります」と実感を話す。

 現在、充実した薬剤師業務に従事している細井さん。しかし、意外にも学生時代は「薬局薬剤師は医師の処方通りに薬を出しているだけ、というイメージが正直ありました」という。

 だが、そうしたイメージは入社後に一変した。「調剤業務では疑義照会を行うこともありますし、OTC医薬品でも、薬剤師を頼りにして来局される患者さまも大勢いらっしゃいます。薬局薬剤師が果たす役割は想像以上に多く、また患者さまや地域の住民の方々に広く貢献できる仕事だと思っています」と、薬局薬剤師の仕事のやりがいを強調する。

先輩薬剤師と共に日々成長している

先輩薬剤師と共に日々成長している

 今後に関しては、「漢方のことをもっと勉強したい」と細井さん。「漢方の相談に来られた患者さまへのカウンセリングは、非常にやりがいがあります」と話す。同薬局は漢方ショップも併設しており、漢方に非常に詳しい先輩薬剤師がいるという。「患者さまがその先輩を指名して相談したいと言って来局されることもあります。私も、そうなっていきたいです」と語るように、頼れる先輩薬剤師に囲まれ、自分自身を成長させる環境も整っているといえよう。

 薬学生に向けては、「6年生の時は研究室が忙しく、そこに薬剤師国家試験の勉強や就職活動、卒業論文の作成なども加わり、非常に忙しかったことを覚えています。就職して社会人になった今は、自分の時間を活用して、好きなこと、興味のあることを自ら進んで勉強することもできますし、学んだことを患者さまに伝えることで、お役に立てていると実感します。忙しくて大変な時期であっても、一生懸命に頑張って勉強し、その時期を乗り切れば、やりがいがあって楽しい仕事が待っていると思います」とエールを送る。



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