【キャンパスライフ】好きな本の魅力をプレゼン‐「ビブリオバトル」で全国大会へ 城西大学薬学部5年 高橋佑太さん

2018年3月1日 (木)

薬学生新聞


高橋さん

高橋さん

 城西大学薬学部薬学科5年生の高橋佑太さんは、好きな本を5分間のプレゼンテーションで紹介する「全国大学ビブリオバトル2016」の全国大会で準決勝まで勝ち進んだ。全国大会出場は、同大学薬学部では高橋さんが初めてで、孤独なチェスプレーヤーの少年の生涯を描いた小説「猫を抱いて象と泳ぐ」(小川洋子著)の魅力を観客に伝えた。大学入学後は小説に触れる機会から遠ざかっていたが、参加経験がある先輩から出場を勧められて参加を決意。同級生や教授の協力で予選、関東大会を勝ち進み、全国大会出場という結果につながった。その成績が認められ、専門の新聞に書評を寄稿するなど、活動の幅を広げている。

読書愛好家の新聞に書評寄稿も

制限時間内に作品の魅力を最大限にアピールする

制限時間内に作品の魅力を最大限にアピールする

 ビブリオバトルは、小説や漫画などジャンルを問わず、紹介したい本を5分間でプレゼンテーションする競技。プレゼン終了後に「どの本が一番読みたくなったか」を基準に観客が投票し、最多票を集めた本を選出する。小学生から大人まで参加できるが、大学生・大学院生だけを対象とした大会も毎年開催している。予選、地区大会、全国大会まであり、16年は計125校1207人が参加した。

 高橋さんは、「猫を抱いて象と泳ぐ」という小説を紹介。幼少期の手術によって唇に毛が生えてしまった寡黙で孤独な少年が主人公で、独特な容姿にコンプレックスを持っていた。しかし、特殊なチェスクラブでからくり人形を操ってプレーし続け、芸術的なチェスの腕前が話題となり、少年が悩み、成長していくストーリー。

 学内予選、関東大会を勝ち進み、京都市で開催された全国大会に出場。城西大では過去に経済学部などの学生が全国大会に出場したことはあったが、薬学部の学生は初めてとなる。

学内予選で作品を紹介する高橋さん

学内予選で作品を紹介する高橋さん

 入学後は専攻科目に関連する本は読んでいたものの、小説からは遠ざかっていた。しかし、自身の指導担当となった大学院生がビブリオバトルの経験者で、出場を勧められたことをきっかけに参加を決意した。当初は紹介したいと思う本はなかったが、大学の図書館で「詩のように綺麗な文章」を持った同作品を見つけ、魅了された。

 プレゼンでは台本などは持ち込めず、先輩や同級生と練習を重ね、研究室の教授に発表内容を確認してもらった上で大会に臨んだ。観客に興味を持ってもらえるよう、魅力的に感じた部分を強調し、失敗することなくアピールした結果、準決勝で2位という成績を収めた。決勝戦には進めなかったが、「全国大会に出場できて嬉しかったです。他の出場者のプレゼンを見て、実際に読んでみたいと興味を持った本もありました」と語るなど、納得できる結果となった。大会での成績が認められ、本の愛好家を対象とした新聞に小説の書評を寄稿するなど、活動の場を広げている。

全国大会への切符を勝ち取った

全国大会への切符を勝ち取った

 中学生の頃に、国語のテストで作者の気持ちが想像できなかったことにショックを受け、本格的に読書を始めた高橋さん。高校時代はファンタジーや推理小説に熱中していたが、大学入学後は学業に追われ、現在の年間読書数は10冊程度だという。図書館でも実験関係の本を借りることが多いが、気に入った作者を見つければ、その人の作品を徹底的に追い続ける。「自分と異なる考え方に触れることができ、文章を読むことで文章力の向上にもつながりました。読書をしたいという気持ちになったのは、この大会のおかげです」と、ビブリオバトルに出場した経験を糧にしている。

 母親が医療事務の職業に就いていることから、子供の頃から医療関係の話に接する機会が多く、中学生の終わり頃には薬剤師になることを意識していた。大学入学後にインターンとして地方の薬局を見学し、これからは薬剤師が患者宅に出向いて服薬管理などに注力することが大事だと認識。今年の薬局実習から具体的な進路を決める考えで、「病院か薬局のどちらに就職するかは決めていないですが、最終的には薬局の薬剤師になり、患者さんの力になれるところで働きたいです」と、患者に寄り添える薬剤師になるという明確な目標を持っている。



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