【国試予備校の現場から】才能の発揮に必要なこと

2018年7月1日 (日)

薬学生新聞

メディセレスクール社長
児島 惠美子

児島惠美子氏

 こんにちは。メディセレのしゃっちょう、児島惠美子です。先日、週刊現代が「これから給与が下がる仕事、上がる仕事」という特集を組んでいました。給与が下がる仕事の1位は歯科医。27位が薬剤師でした。みなさんはこのことをどう考えますか?

 人には幸せになる権利があります。でも、その権利を勝ち取るためには、人の役に立つように、人のためになるように生きるという、人間社会の義務を果たさなければいけません。それを考えると薬剤師という仕事は確実に人の役に立つ仕事です。幸せになる権利を得られる職業ですから、絶対薬剤師になりましょう!

 薬剤師になるための才能は誰にでもあります。必要なことは、何度も挫折しながら自分を信じ、やり続けられるかどうか。素直さや、人の意見に耳を傾けられるかも大事です。他の人が良い意見をくれているのに、こだわりやプライドで変われないなんてもったいない。才能を発揮できる人とできない人との違いが、そこに現れます。

 勉強に行き詰まる人も同じです。「今までこのやり方でやってきましたから」と言って他人の意見を聞かない人が多いです。参考書をまずノートに書き写してからでないと勉強を始められない学生がいました。それは単なる作業です。薬剤師国家試験は6年間の集大成ですから、間に合いません。作業ではなくアウトプットをしてほしいです。過去問やドリルや模試を解き、間違えたところの知識を確実に自分のものにし、深めることが重要です。

 内閣府の規制改革推進会議は先月、患者が服薬指導を受ける場所の見直しや、一定条件下でのオンライン服薬指導の実現、電子処方箋実務の完全電子化、医薬品添付文書の電子化を提言しました。将来、遠隔診療の世界で薬剤師が活躍するかもしれません。週刊現代にはあのように書かれましたが、未来は自分が変えるものです。薬剤師はニーズに応じてスタイルを変え、必要な情報とサービスを提供し続けていけば、評価はついてきます。ヘルスケアという大きな枠で共に活躍していきましょう!



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