厚生労働省は、2016年度「国民医療費の概況」を公表した。医療機関などで保険診療の対象となる治療にかかった費用の総額は42兆1381億円となり、前年度から2263億円(0.5%)の減少となった。C型肝炎治療薬など高額薬剤の影響が一段落し、薬局調剤費の伸びが5.0%減の7兆5867億円と約4000億円減少したことが要因。人口1人当たりの国民医療費も0.4%減の33万2000円と減少に転じた。
国民医療費の総額を年齢階級別に見ると、0~14歳は2兆5220億円、15~44歳は5兆2560億円、45~64歳は9兆2017億円、65歳以上は25兆1584億円で、65歳以上の医療費が全体の59.7%と約6割を占める傾向は変わっていない。