【日本薬学生連盟第20回年会】「薬剤師の可能性」考える‐多様な進路、講演や討論で学ぶ

2019年5月1日 (水)

薬学生新聞


 日本薬学生連盟は3月16、17日に近畿大学東大阪キャンパスで第20回年会を開催した。今回のメインテーマは「プリズム」。三角柱のガラスを透過した白色光は、赤、青、黄色といった様々な光に分離して進む。その光の進路と、薬学生の多様な進路を重ねた。「プリズム」を合い言葉に2日間にわたって講演会やワークショップを実施。全国から薬学生が集まり、抱えている疑問や不安を共有したり、意見をぶつけ合ったりした。

 第一線で活躍する研究者や薬剤師から仕事の面白さや悩みを聞く講演会。発展途上国の健康課題に取り組む薬剤師の松原智恵子さん(国立国際医療研究センター)と飛弾隆之さん(エーザイ)らは国際貢献のやりがいを伝えた。薬剤師漫画『アンサングシンデレラ』の医療原案者の富野浩充さん(焼津市立総合病院薬剤科)は薬剤師のあり方を語った。

 講演会の企画に携わった2018年度同連盟会長の吉本愛梨さんは「いろいろな可能性がある中で、薬剤師はそれを生かしきれていないと感じている学生が多い。活躍の場が広いことを知ってもらい、どう働けば患者さんに信用してもらえるのかを考えるきっかけにしてほしい」とプログラムに込めた思いを語った。

 ワークショップはトークライブやグループディスカッションなど様々な形式で実施された。

「学会参加、気後れしないで」と呼びかけた

「学会参加、気後れしないで」と呼びかけた

 学会の活用法を伝えるトークライブ「YOUは何しに学会へ?」。4人の薬学生がスピーカーを務め、学会に参加する意義やメリットを語った。社会人や他大学の教授と人脈ができるなど、視野が広がることを強調。研究したいテーマがはっきり決まっていない学生に向けて「規模の大きい学会に参加してみたり、小さな学会をたくさん回ったりしてみると、自分の興味のある分野がはっきりしてくる。情報収集のツールとしても使える」などと提案した。敷居の高さから気後れする学生には「行けば意外と歓迎される」「自分が通う大学の教授の発表を聞いて話し掛けてみては」と勇気づけた。

 ワークショップ「人として学べ」に参加した薬学生は、患者一人ひとりと対話しながら治療を進める「Narrative based Medicine」(NBM)の考え方を学んだ。これは、患者が語る物語から病気の原因や背景を理解し、全人格的なアプローチで治療を試みるという臨床手法。科学的根拠に基づく「Evidence based Medicine」(EBM)と相互に補完するものとされている。ワークショップではNBMを模擬体験。医師役と患者役に分かれて「患者さんにとって”よりよい生活”って何だろう?」といったテーマでグループディスカッションを実施した。

 留年したり、休学したりした学生が集まった企画「時をかけた薬学生」。留年と休学の両方を経験した薬学生連盟のOGが駆けつけ「やりたいことを見つけるためには留年しても構わない。給与がなくても、頭を下げてでもやりたいと思える仕事を見つけてほしい」とエールを送った。



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