【医学アカデミー薬学ゼミナール】計算を制する者は国試を制する!~第105回薬剤師国家試験へ向けた計算問題対策~

2019年7月1日 (月)

薬学生新聞


物理科目責任者 茂木 雄輔、薬剤科目責任者 横井 宏哉、法規・制度・倫理科目責任者 尾島 良太、実務科目責任者 坂口 努

 薬剤師国家試験(以下、国試)では、多くの科目で計算問題が出題されており、例年20題ほどの出題でしたが、近年の国家試験では増加傾向にあります(下記参照)。「考える力」を要する計算問題も多数あり、国試の合否を分ける要因の一つになっています。

 また、弊校で過去に実施した計算問題に対する苦手意識調査では、苦手意識を改善できた理由として「内容(式の意味など)が分かった」とする学生が大部分を占めており、「内容理解」の重要性がうかがえました。以下に、近年の国試での特徴的な出題と学修のアドバイスを示します。

物理

■出題の特徴とアドバイス

 本設問は、第96回問18類似問題であり、標準燃焼エンタルピーを求める問題です。物理では、出題基準における「反応速度」「酸と塩基」「物理平衡」「容量分析」の各小項目で計算問題が頻出です。本問題のように、既出問題と同様の解法で解答できる問題は、必ず得点できるようにしましょう。まずは既出問題を解くことから勉強を開始し、頻出範囲の「頻出の公式を覚える」ことや、「内容の理解」を進めましょう。

薬剤

■出題の特徴とアドバイス

 本設問は、疾患時のパラメーター変化を求める問題です。静脈内投与の条件で頻出の内容でしたが、今回の条件は経口投与であり、バイオアベイラビリティの変化も考える必要がありました。薬剤では、出題基準における「薬動学」「TDM(投与計画含む)」「製剤材料の物性」の各小項目で計算が頻出ですが、近年は既出問題から少し条件を変更した出題が多いです。条件に注目しながら問題演習を進め、対応力を養いましょう。

法規

■出題の特徴とアドバイス

 本設問は、増えた費用に対して効果がどの程度増えているかを求める(増分費用÷増分効果)問題です。近年、高額な薬剤等が市場に出てきたこともあり、医療における費用対効果が注目されています。質調整生存年QALY:Quality Adjusted Life Year)を用いた分析は費用効用分析と呼ばれ、単純な生存年ではなく、効用値を乗じて算出(生存年数×効用値)します。費用効用分析の際には、増分費用効果比ICER:Incremental Cost Effectiveness Ratio)により結果を評価し、値が小さいほど効果の増分に対して追加される費用が少なく経済的に優位と考えられます。ぜひ、計算方法だけではなく、数値の意味を意識して学修しましょう。

実務

■出題の特徴とアドバイス

 実務領域の計算問題の難易度は平易~中等の場合が多く、散剤・液剤・消毒薬・輸液(カロリー、mEq、Osm、NPC/Nなど)とバランス良く出題されます。その出題傾向は、設問中から必要な情報を的確に見つけ出し、活用することが求められています。既出問題を解く際に、「なぜ、このような解法なのか」「解き方を暗記するのではなく理解して解く」などを意識し、反復して練習しましょう!



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