【考えよう!キャリアデザイン】薬剤師には何ができる? [3]

2019年11月1日 (金)

薬学生新聞


キャリア・ポジション社長
西鶴 智香

西鶴智香氏

 最近、病気になる前の予防が大事という観点から、薬局薬剤師を中心に、国民の「健康相談に乗ること」が求められています。

 中高年の一番の関心事の一つが「自身の健康」。「いつまでも自分の足で歩いて、元気でいたい」「いつまでも若くいたい」「健康診断の数値をよくしたい」など、「健康になるためなら死んでもいい」というくらい、毎晩テレビの健康番組を観ては「アレを食べたら健康にいい」「こういう運動をしたら効果的らしい」など情報収集をしながら、頑張っているようです。

 薬剤師は今後、薬のみならず、「どうやったら健康でい続けられるか」についてのエビデンスを調べ、関連知識を持つことも必要でしょう。それから、患者の個別性を理解することも求められます。

 私も健康を気にする中高年の一人で、毎度の食事に気を配り、足りないものはサプリメントで補い、適度で効果的な運動があると聞けばいろいろ試すという、そんな生活をしています。若い学生からすると「健康のため、なぜそんなに必死なの?」「もっと運動すればいいじゃないか」と思うかもしれませんが、若い時と違い中高年は基礎代謝が低くなるせいか、若い時と同じ量を食べると太ってしまいます。同じ動作や運動をしても、若い人であればすぐに疲労は回復しますが、中高年は時間がかかります。それは単なる人間の“老い”なのでしょうが、それを感じた時から健康を意識するようになるのです。

 一方、老いによってできなくなることもあります。実は最近、意識が高い若手薬剤師に対する高齢者のクレームが増えているとのこと。高齢者は薬剤師から「なぜ薬が規則的に飲めないのか」「なぜ残薬が出ているのか」などと、上から目線で詰問されているように感じているようです。「健康になりたいのに、なぜ決められたことができないのか」を相手に押し付けているのではないかと思います。自分ならできると思うのでしょうが、「年を取るということはそういうこと」と理解した上で、いかに個別に対策を提案していくかが薬剤師の大事なスキルなのです。今のうちに親、祖父母、親類など中高年や高齢者を観察し、理解を深めておきましょう。



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