【考えよう!キャリアデザイン】独立するというキャリア [3]

2020年9月1日 (火)

薬学生新聞


キャリア・ポジション社長
西鶴 智香

西鶴智香氏

 今回も「独立するというキャリア」についてお伝えします。今回は、自分が興したい会社の「ポジショニング」について。ポジショニングという言葉は、マーケティング用語の一つですが、「自社の製品やサービスを他社と差別化するための、市場での戦略的位置づけ」の意味で使います。

 私は会社を設立した際、社名を「キャリア・ポジション」にしました。その理由ですが、私は、働く人のキャリア開発において重要な視点は、労働市場において自分自身をどうポジショニングし、他者と差別化してその価値を高めていくかであると考え、この社名にしました。社名には創業者の想いが込められていることが多いのです。

 ここで、会社は興すのは簡単だが継続は難しい、ということも知っておきましょう。2017年の経済産業省の報告によると、1年間におよそ13万社の会社が設立されているそうです。そして17年の中小企業白書によると、会社の5年経過後の存在率は52.7%、10年経過後は35.9%とのこと。まさに、興すより継続がいかに難しいかがわかると思います。

 ではどうやったら永く会社を継続できるのでしょうか?そのコツは、いかに顧客から飽きられずに永く支持していただけるか、ということです。例えば、薬局で健康相談の関連事業を興す場合、[1]市場にはどんな顧客がいるのか[2]どの顧客層をターゲットとするのか[3]顧客が価値を感じてもらえる自社の優位性をどこにするか――を考えて自分なりの回答を出し、どう差別化して事業をやるかを決める必要があります。

 この視点で全国の調剤薬局事業を見てみると、精度の高いポジショニングはあまり行われていないことに気づくと思います。現在までの調剤薬局の事業は、処方箋を1枚でも多く効率よく獲得するために、医療機関との「距離」をポジショニングとして重視しています。一方、調剤併設ドラッグストアは距離ではなく、日常の買い物ができる利便性を価値に置き、展開しています。

 あなたが開局する薬局は、どんな顧客層をターゲットにし、競争優位性は何にしますか?このポジショニングの考え方を、企業を見る視点としても参考にしてみて下さい。



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