【考えよう!キャリアデザイン】卒業前に再認識したいこと [2] 日本の将来を見通す力

2021年1月1日 (金)

薬学生新聞


キャリア・ポジション社長
西鶴 智香

西鶴智香氏

 私はキャリアカウンセラーという資格者ですが、仕事に悩み、迷っている薬剤師が納得のいくキャリアを選択するための支援をする専門家として、現在まで20年、数多くの薬剤師の方々にお会いしてきました。

 近年、薬剤師からの相談では、「今後、生き残れる薬剤師になりたい。今から何を準備すればいいか」という内容が増えていました。特に2020年は新型コロナウイルスへの感染不安から医療機関での受診を控える患者が増えたことで、病院や会社の業績悪化、オンライン診療やオンライン服薬指導が本格開始されるという目に見える変化、また、数年以内に患者情報の一元管理や電子処方箋の開始等が明示され、「どうやら今後、薬剤師に求められるスキルは大きく変化しそうだ」と感じて相談に来られる方が増えているのだと思っています。調剤業務などは目に見えて機械化が進んでいますので、「単なる資格保有者」では生き残れないだろうと危機感を持っている薬剤師は多いのです。

 今や薬剤師の業務は、病院では、入院患者の適切な薬物治療に関わりを持ち、薬の専門家として医師との連携が求められ、薬局では、患者の「かかりつけ薬剤師」になること、高齢者を中心とした在宅医療を担う仕事に変わっています。調剤業務を中心とした薬剤師の仕事から、大きく方向転換していることがわかります。

 私が就職した1990年は金融やSE職が大人気の時代でしたが、その人気は数年で終わり、その後はメーカーの人気が復活しました。世の中は常に変化しています。今や日本の企業の多くがグローバル展開で、ドラッグストアも海外に展開しています。これから大学を卒業して、どういう仕事をしたいのか。今、世の中にある仕事ばかりに目を向けず、日本の将来像に見通しを立ててみて、どういう仕事が求められそうか、考えてみるといいでしょう。

 よく言われるように「薬学部に入学したのだから、薬剤師になるのは当然」でしょうか?実際に、病院や薬局、製薬企業以外の進路を選んでいる先輩たちはたくさんいます。将来を見通し、医療関連アプリの開発、オンライン医療等のコンサルティング、会社を設立した先輩もいます。キャリアデザインに正解はありません。卒業までじっくりと考えてみて下さい。



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