【国試予備校の現場から】国試合否は相対評価

2021年1月1日 (金)

薬学生新聞

メディセレスクール社長
児島 惠美子

児島惠美子氏

 こんにちは。メディセレのしゃっちょう、児島惠美子です。厚生労働省は医師需給分科会で2023年度以降、医学部の定員を減らすと発表しました。あれ?薬学部は春に2校増えますが?時代の先端を行く医学部と薬学部は別の道を歩いているのでしょうか…。

 また、令和2年度医療関係国家試験に関わる新型コロナウイルス感染症対策についても厚労省から発表がありました。要約いたしますと、濃厚接触者も当日無症状であれば、別室で受験可能です。しかし、37.5℃以下の体温であっても咳をしていたら、受験させてもらえないかもしれません。何という事でしょう。国家試験会場に入る前のサーモグラフィー関門が緊張します。健康なことが国家試験受験の必須条件ですね。体調管理をしていきましょう。

 メディセレで実施した薬剤師国家試験の模試結果を見ると、最高得点は昨年度294点、今年度297点と大きな差はありませんでした。しかし、各薬系大学の最高得点者の平均点と、最下位得点者の平均点の差を見ると、昨年度は最高得点者の平均点は260点、最下位得点者の平均点は101点でその差は159点差でしたが、今年度は最高得点者の平均点は270点、最下位得点者の平均点は90点でその差は180点でした。これはできる人とできない人の差が20点も広がったということです。

 このコロナ禍でも、やっている人はやっています。国家試験は相対評価になります。どんな状況でもマイペースでよいですから、やれることをやっていきましょう。みんなやっていないでしょ?という考えは間違いです。なんとかなるという考えも甘いです。国家試験だけはなんともなりません。

 みなさんのゴールは、薬剤師という医療人の一員としてみんなの健康を守ることです。この立場だから言いますが、国家試験合格がゴールではなく、薬剤師として活躍することが皆さんのゴールです。授業を選んだりしていませんか?すべて国家試験につながりますよ。6年生の直前期に焦っても、間に合わないかもしれませんよ。国家試験に向けて早いうちから準備をしていきましょう。大学の授業をおろそかにせず、積極的に参加しましょう。必ず学ぶ事はあります。皆さんの大学生活が充実することを願っています。



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