【薬事日報調査】減少傾向続く共用試験合格者

2014年5月1日 (木)

薬学生新聞

 全国の保険薬局・病院で5月12日から、長期実務実習がスタートする。今年度で5年目を迎えるが、その対象となる共用試験合格者が1万0068人であることが、本紙調査で明らかになった。今回は全ての薬系大学・薬学部で共用試験が実施された2011年度から3回目になるが、合格者数は10年度(1万0801人)をピークに、毎年減少している。今回も12年度合格者数に比べ255人減少した。また、合格者のうち4年制学科卒の学生は85人以上であることも分かった。

表:2013年度全国共用試験結果

4年制卒も85人以上合格

 本紙では長期実務実習の前提となる共用試験が09年度に実施されて以降、各大学の協力を得て、合格者数を調査し、実務実習対象者数の把握を進めてきた。今回も例年通り、総受験者数を含め、各受験者数・合格者数・最終合格者数についての回答を求めた。全74校・学部のうち9割に当たる67校・学部から全項目への回答を得たが、ここではCBT、OSCE合格者数と最終合格者数に限って紹介する。

 最終的な共用試験合格者は1万0068人で前回(1万0323人)に比べ250人余り減少した。74校が出揃う前年、10年度の時点では1万0801人に達した。だが、これをピークに3年連続で共用試験合格者数が減少していることになる。

 前回調査に比べて合格者数が255人減少した内訳を大学(学部)別に見ると状況は多様だ。合格者が減少した大学(学部)のうちで、20%以上減ったのは徳島文理大香川薬学部(△45%)を筆頭に北陸大、兵庫医療大、横浜薬大、新潟薬大であった。実数で30人以上の減少は東北薬科大(△49人)を筆頭に横浜薬大、徳島文理大(香川)、新潟薬大、東京薬科大、兵庫医療大、日本薬大、東邦大、明治薬大、北陸大(△30人)であった。

 逆に、20%以上増加したのは、国際医療福祉大(+58%)を筆頭に崇城大、第一薬大、立命館大、熊本大、摂南大(+24%)。実数では、20人以上増加した大学に限ると国際医療福祉大(+60人)を筆頭に第一薬大、崇城大、摂南大、立命館大、同志社女子大(+21人)であった。

 また、4年制学科卒業、修士課程、共用試験を経た後、特例的に受験し合格した学生は、4年制併設の29校のうち非公開1校を除く28校からの回答では、85人であった。なお、前回調査では未回答・未確認の3校を除く27校から回答が得られた結果、72人であった。



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