第一三共が中計
第一三共は、2016~20年度の第4期中期経営計画を策定した。17年度に主力の降圧剤「オルメサルタン」の米国特許切れを控える中、抗凝固薬「エドキサバン」や国内主力製品群、米国子会社ルイトポルド社の成長を通じて、20年度には売上収益1兆1000億円、営業利益1650億円の目標を掲げた。中長期的に戦略の柱に位置づけるのが癌領域で、20年度に売上400億円、25年度に3000億円を目指す。中山讓治社長兼CEOは、3月31日に都内で開催した会見で、「25年度には癌に強みを持つ先進的グローバル創薬企業になる」と意欲を示した。
同社が策定した2013~17年度の第3期中計では、第一三共の新薬事業とジェネリック医薬品(GE薬)を扱う印ランバクシー社との連携により、グローバル展開を加速する戦略を描いていた。しかし昨年、印サンファーマにランバクシーを売却したことで、GE薬と新薬の複眼経営を断念し、新薬事業への回帰を決断。当初の中計を見直し、16年度から5カ年の第4期中計を前倒しでスタートすることになった。