仏サノフィは22日、米バイオベラティブを116億ドル(1兆2600億円)で買収すると発表した。買収手続きは3カ月以内に完了する予定。血友病などの希少血液疾患に強いスペシャリティファーマのバイオベラティブを手中にすることで、患者数が少ない血液疾患分野でトップ企業を目指す。製薬企業の大型買収では、米セルジーンが今月に入って二つの案件を発表し、総額で160億ドル規模を投じる中、サノフィも後に続き、グローバルでM&Aが加速している状況だ。
バイオベラティブは2016年に、米バイオジェンが血友病事業を分社化し、設立された会社。血友病領域では血友病A治療薬「イロクテイト」と血友病B治療薬「オルプロリクス」を発売し、売上高は8億4700万ドル、ロイヤリティ収入が4100万ドルとなっている。寒冷凝集素症に対する治療薬が第III相、血友病や鎌状赤血球症、βサラセミアなどの希少血液疾患領域における初期研究プログラムと共同研究が実施中だ。