【国試予備校の現場から】どうにでも効果から脱出せよ!

2020年1月1日 (水)

薬学生新聞

メディセレスクール社長
児島 惠美子

児島惠美子氏

 こんにちは。メディセレのしゃっちょう、児島惠美子です。

 みなさんは「どうにでもなれ効果」をご存じですか?例えばダイエットしているのに、どうしても断れない食事会に参加。サラダしか食べないと思っていたのに、おいしいから一口だけ食べてごらんと他の料理を勧められて、食べたとたん「もういいや。今日は食べちゃおう!」となってしまうことってありますよね。それがどうにでもなれ効果です。

 ほかにも、空き缶がたくさん捨ててあるのを見ると、自分もそこに捨ててしまうとか、1万円だとお金を使わないのに、千円札に崩してしまったら1万円以上使ってしまうなど、様々なケースがあります。

 一つのどうにでもなれ効果が起きてしまうと、別のシチュエーションでも起きやすいことが分かっています。ダイエット中にお菓子を食べてしまった人は、貯金目標も破り、空き缶も捨ててしまうという感じです。やぶれかぶれに一直線ですね。

 どうにでもなれ効果が起きやすいのは、目標設定に要因があることが分かってきました。例えば「今日は炭水化物を食べないぞ!」という目標には、「今日は」という短期目標と、「食べない」という制止目標が含まれています。

 この効果を避けるには三つの心がけが重要です。

 一つ目は「長期目標を作る」です。「1月1キロ減量!」ではなく「1年で5キロ減量」など長期的な目標を設定します。

 二つ目は「制止目標を実施目標に変える」です。「今日は食べない」ではなく、「今日は野菜をたくさん食べる」に、「無駄なお金を使わない」ではなく「無駄なお金を使わない日を増やす」に変更することです。

 三つ目は「失敗した日から立ち直れた日を数える」です。これが実は一番大切で、失敗を修正できた数に焦点を当てることがポイントです。人は成功の数を数えがちですが、実はそうではなくて、失敗を修正できたことの方が称賛に値するのです。失敗を修正すればするほど「どうにでもなれ効果」を避けるトレーニングができて、人生が好転するのです。

 さぁ、失敗してもよい。でも、どうにでもなれ地獄から共に抜け出しましょう!



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