【2014年年頭所感】医薬品産業の活性化目指す‐日薬連会長

2014年1月10日 (金)

ニュース

日本製薬団体連合会会長 内藤 晴夫

内藤晴夫氏

 経済再生に向けた取り組みである「日本再興戦略」「規制改革実施計画」等が閣議決定され、医療分野においても「健康・医療戦略」や「医薬品産業ビジョン2013」などが策定されました。

 そこでは、日本の経済成長において医薬品産業が牽引役を果たすと共に、日本を真に魅力ある創薬の場とすることが期待されています。

 製薬産業にとって昨年の最大の眼目でありました2014年度薬価制度改革論議において日薬連としては、イノベーションの評価と後発品使用促進を前提として、医薬品のライフサイクル全体を見据え、新薬創出等加算の制度化と、特例引き下げ(Z)を廃止して新たな特例的な引き下げ(Z2)へ一本化することを一体として実現すべきと主張してまいりました。

 しかしながら、結果としては後発品使用促進やZ2の導入により、数量と価格の両面から確実に特許期間満了後の市場の効率化が図られる一方で、新薬創出等加算については試行のまま制度化されず、著しくバランスを欠くに至ったことは極めて遺憾であります。積年の課題であったZが廃止されたことは一定の評価ができるものの、今後への課題を残すこととなりました。

 さて、製薬産業を取り巻く近年の革新的な新薬を創出する状況は目覚ましい進展を遂げています。国民の健康に寄与する日本発の革新的新薬を生み出すために、今、あらゆる施策を活性化することが極めて肝要です。その点において、13年度および14年度の税制改正における研究開発減税の拡充は評価できる施策でありますが、製薬産業によるイノベーション振興を一層活発化させるためにも、さらなる手当て等が必要です。

 また、少子高齢化が急速に進展しているわが国において、健康寿命の向上と医療費の高騰への対応として、疾患の早期診断、早期治療、予防医療の重要性が増しております。製薬産業全体でセルフメディケーションの進展を図るべく、生活習慣病を中心とした予防の重要性を啓発すると共に、予防医療におけるステークホルダーとのさらなる協働を推進していくことが重要です。

 また、製薬産業全体の国際化に向けた活動、「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」に掲げられた事項における日薬連として取り組むべき諸課題に取り組んでまいります。



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