低コストで安定生産目指す
農林水産省は、カンゾウやトウキ等の需要が多い薬用作物の国内生産拡大に向け、低コストで安定生産できる技術開発に乗り出す。2016年度から5年計画で牧草の採種技術や土壌の酸性度・水分等の調整等、他の農業技術を活用することにより、20年度に15以上の新技術を開発し、栽培・生産技術のノウハウをまとめたマニュアルを作成する予定だ。
これまで農水省は、薬用作物の産地形成を加速させるため、産地と漢方薬メーカーとのマッチング等の支援策を進めてきたが、一方、国内では薬用作物の研究が進んでいない現状があり、栽培ノウハウも失われつつあった。薬用作物の栽培に当たっても、技術が古くコスト高になってしまうことから、新規参入が難しい課題があった。そのため、薬用作物の国内生産拡大に向け、ノウハウがない農家でも栽培でき、市場に新規参入できるよう新たな技術開発に乗り出すことにした。