政府が初公表
政府は21日、高齢者人口がピークに近づく2040年度の社会保障費の見通しを経済財政諮問会議で初めて公表した。医療・介護給付費については、全国の各自治体の医療費適正化計画などをベースに計算した場合、18年度の49.9兆円から92.5~94.3兆円まで増加し、現状の年齢別受療率・利用率をもとに将来の患者数や利用者数を計算した場合では92.9~94.7兆円に達すると予測。これらに年金や子ども・子育てなどを加えた社会保障費全体では、現在の121.3兆円から188.2~190兆円まで増加するとした。
今回の見通しは、42年ごろに高齢者人口がピークに達することを踏まえ、将来の社会保障の給付・負担に関する改革に必要な議論の素材として活用されることを目的に、厚生労働省、内閣官房、内閣府、財務省が共同で算出。医療・介護給付費の見通しについては、全国の各自治体で行われている医療費の適正化に関する計画を基に計算した「計画ベース」、現状の年齢別受療率などを基に将来の患者数や利用者数を計算した「現状投影」の2パターンを作成した。