厚生労働省は5日、採血や血液製剤の安定供給などに関する規則を定めた血液法の施行後5年をメドとした見直しについて、採血事業者のガバナンス強化策も検討すべきとの考えを血液事業部会に示し、了承された。厚生科学審議会の医薬品医療機器制度部会で進められている薬機法見直しの議論で製薬企業のガバナンス強化が検討課題に上がっている状況を踏まえたもので、採血所の業務管理者や責任者の責務を明確化すべきかなどを検討するとしている。制度部会の議論の進捗を見つつ、血液事業部会と同部会運営委員会で具体策を議論して今秋をメドに結論を出したい考えだ。
血液法の見直しをめぐっては、6月に改正案が了承され、欧州製薬団体連合会(EFPIAジャパン)が非営利法人による採血事業への新規参入構想を示していることから、他の採血事業者の献血者の採血履歴まで確認することなど、複数の採血事業者を想定した採血のあり方を盛り込んだ。