今年度も、実務実習第1期が5月13日からスタートした。その後、第2期は9月2日から、第3期は2014年1月6日から、全国各地の病院、薬局で実される。実務実習の開始に先立ち、各校・学部では共用試験に合格した学生を対象に“白衣授与式”などのセレモニーを行い、臨床現場に向かう学生が“医療人”“薬剤師”としての自覚を持つことを促し、臨床現場で実習を行う意義や目的などを確認している。今年も、本紙に寄せられた各校の様子を紹介する。
東京薬科大学
東京薬科大学は3月1日、薬学部4年生を対象とした「白衣授与式」を行った。授与式は、薬学部5年生が病院・薬局での実務実習を行うに当たり、同大学の学生であることの自覚と、心構えを考える機会として、毎年行っている。
野水基義医療薬物薬学科長のあいさつの後、大学と東京薬科大学後援会が、胸に大学名が刺繍された白衣を学生たちに授与した。学生代表による決意表明も行われ、最後に石垣栄一後援会長が実習生を激励した。
金沢大学
金沢大学医薬保健学域薬学類では今年も3月21日、共用試験に合格した「新5年生」を対象に「白衣式」を行った。患者と直に接する責任ある立場になることの自覚を促すため、11年度から行っている。早川和一薬学類長から薬学類5年生全35人の1人ひとりに校章と氏名の入った白衣が授与された。
井関尚一医薬保健学域長は、人間性、専門性においても優れた医療人、薬学者、社会人となるべく自覚を深めてほしいと訓示。地元石川県薬剤師会の能村明文会長は、「指導薬剤師に何でも聞くことが大切」とアドバイス。
実習に向かう学生代表2人は、「謙虚に、しかし積極的に実習に臨み、常に研究心を持ち、QOLを高めるための知識と技術を習得するよう自己練磨に努めます」と誓った。
北陸大学
北陸大学は5月8日、薬学キャンパス・アネックスファームで「白衣授与式」を行った。三浦雅一薬学部長が学生に向け、祝辞と激励の言葉を贈ると共に、薬学部5年次生108人の1人ひとりに薬学共用試験基準点到達証明書と校章入りの白衣を手渡した。
学生全員が白衣に袖を通したのち、学生代表が「病める患者のために役立つ薬剤師を目指し、医療現場で学びたい」と研鑽を誓った。北陸3県の病院3カ所と薬局54カ所に向かった。
昭和大学
昭和大学薬学部は4月3日、5年生210人とその保護者、6年生代表らも加わり「白衣授与式」を行った。山元俊憲学部長は「共用試験に合格したことで患者さんの前に立つことが許された。医療人の卵として真摯な態度で接してほしい」と述べた。その後、教員から白衣が授与された。
片桐敬学長は、「建学のモットーである『至誠一貫』を念頭に積極的に取り組んでもらいたい」と祝辞を述べた。その後、6年生の代表から「先輩からの言葉」、続いて「昭和大学宣言」を5年生全員と大学関係者が唱和した。