【国試予備校の現場から】三つ以上の居場所を

2025年4月15日 (火)

薬学生新聞

メディセレスクール社長
児島 惠美子

児島惠美子氏

 こんにちは。メディセレのしゃっちょう児島惠美子です。入学や進級おめでとうございます!

 薬学部の学生は、他学部の学生が遊んでいる時に勉強しなければなりませんので、なぜ薬学部に来てしまったのかと思う人もいるでしょう。では、望んだ他の道に行けたとして、それでうまくいくのかというと、これは誰にも分かりません。それゆえに、自身が置かれた場所で花を咲かせることを考えてほしいです。どこからでも何からでもプラスにする。自分の選択を正解にする。これが良いと思えるようになれたら、強くなれます。

 日本の人口減少は止まらず、2050年には1億人を切ると総務省は発表しています。そんな時代に生きている私たちは、誰もが健康に興味を持ちます。その健康の一端を担う薬の勉強をしている私たちは、社会で活躍できる可能性が高いのです。親が子供に就いてほしい職業の調査で、薬剤師は毎回上位に出てきます。それゆえに、大学時代には勉強が必須となるのです。

 薬学生から「大学時代にやっておいたほうが良いことは何ですか」とよく聞かれます。私はバイトでもクラブでもサークルでも趣味でも良いので、居場所を作ってほしいと答えています。居場所が一つしかなければ、すれ違いが起こると、とたんに居場所がなくなります。ゆえに家と大学に加えて、それ以外の居場所の計三つ以上は欲しいです。何か揉めごとが起きても、居場所が一つでも残れば良しです。

 振り返ると私は薬剤師国家試験に落ちてしまい、親に申し訳なく、友人には遠慮され、職場でも扱いに困らせてしまったので、三つの居場所を失いました。国試合格後、同じ思いをする子のためにと起業してメディセレという居場所を07年に創りました。25年4月には大阪教室内にメンバーになれば使えるオシャレな自習室を創り、居場所にこだわっています。

 居場所さえあれば、メンタル的に落ちたとしても耐えられます。その居場所は人依存でも良いですが、場所だけでも良いのです。この場所にいたら落ち着く、この人と話をすれば楽しくなる。そんな居場所を大学時代に一つでも多く見つけていただければと思います。

 皆さんの無限の可能性を発揮するためにも、いくつかの居場所を持ち、広い視野を持ち、どこでも花咲く人になってください。



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