クローズアップ 認定・専門薬剤師 2014/2015 ‐がん領域‐

2014年9月10日 (水)

薬業界情報


がん薬物療法認定薬剤師

がんの薬物治療を発展させ、支えていくために…

 がん治療では手術、抗がん薬を使う治療、放射線を使う治療を組み合わせてがん細胞を死滅させる治療と、がんに伴う患者の痛みや苦しみを和らげる治療を行います。

 がん治療はいずれも、医師、薬剤師、看護師、あるいは放射線技師などの専門スタッフが連携して行うほか、栄養サポートチーム、感染制御チーム、緩和ケアチームなど薬剤師を含むチームでがん治療を支援しています。その他、患者の精神面をサポートする医師や薬剤師を含むチームも加わっています。

 がんの治療にあたって、患者に合った抗がん薬の選択支援や患者を悩ませる抗がん薬による副作用対策を受け持っています。また、抗がん薬を安全に取り扱うために適切な管理を行うとともに、清潔な環境のもとで無菌調製します。さらにはがんによる痛みを和らげるための治療の支援など、がん治療にかかわるすべての薬に対する高度な知識・技能を持ち、つねに最新の情報を収集してがんの薬物治療の発展を支えています。

(がん専門薬剤師制度は平成21年11月1日より日本医療薬学会に移管)

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がん領域の認定・専門薬剤師の仕事は…
患者に合ったがん治療…抗がん薬の組み合わせ治療
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 がんの薬物治療では抗がん薬を組み合わせ、その量や期間を検討して行われています。抗がん薬を組み合わせた治療※は、がんの種類ごとに多くの治療法があります。どの抗がん薬の組み合わせ治療が最も効果があるのか、日々、世界中の多くの医療機関が患者さんを対象にした研究に取り組んでいます。

 その役割は、抗がん薬を使う治療を始める際、医師の処方計画に対して、患者の体の状態から適切な薬が選択されているか、あるいは吐き気などの副作用を軽減する対応はできているか等を確認することです。そして、患者へ治療を始める前に、どのような抗がん薬をどのくらいの量や間隔で投与するのか、あるいは治療目的以外のどのような作用(副作用)がでるのかといった、治療の内容や薬の説明をわかりやすく行います。

※組み合わせ治療は、抗がん薬だけでなく、治療に使うすべての薬を含んだ投与計画を言います。専門用語では「レジメン」と呼ばれています。

抗がん薬を安全に取り扱うために
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 抗がん薬は「もろ刃の剣」のようなもので、使用方法や取り扱いには十分な注意と厳正な管理が必要です。

 患者に抗がん薬を投与する際の量や間隔は、患者の症状だけでなく、身長や体重、腎臓・肝臓の機能などをもとに決めます。患者の体調と薬の設定を照らし合わせ、最善の組み合わせ治療法であるか、副作用への対策はできているかどうかを確認します。

 また、薬剤師が抗がん薬を取り扱う際には、より安全に、より清潔で正確な調製と管理を徹底して行います。

“痛み”“緩和”とは?
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 “緩和”とは、病気に伴う痛みや苦しみを和らげることです。

 がんの患者には身体的な痛みだけでなく、日常動作の制限の悩み、精神的な痛み、経済的な悩み、価値観の変化や死生観に関する悩みなどさまざまな悩みがあります。緩和療法においても、医師、薬剤師、看護師や医療ソーシャルワーカーなどが緩和ケアチームを組んで、それぞれの得意とする専門分野で協力し合っています。場合によっては、宗教家の方々も交えて患者を精神的に支援することもあります。

 また、痛みに対する薬物治療にも精通しており、身体的な苦痛を和らげるために、患者のそばに寄り添い、痛みの強さに応じた適切な薬の組み合わせを処方する医師への支援をしています。


<提供>
一般社団法人 日本病院薬剤師会
〒150-0002
東京都渋谷区渋谷2-12-15 日本薬学会長井記念館8階
TEL:03-3406-0485 FAX:03-3797-5303
URL:http://www.jshp.or.jp/

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