【ニュースダイジェスト~薬事日報1面から~】4月8日、4月13日、5月20日

2016年7月1日 (金)

薬学生新聞


〈4月8日〉北陸大の総合判定を保留‐国試偏重、高留年率に懸念

演習の予備校委託も問題視

 薬学教育評価機構が2015年度の6年制薬学教育評価を行った結果を報じている。特に昨年度の対象となった大学11校のうち、10大学は評価基準に適合と認定されたものの、北陸大学については評価基準の中項目5項目に重大な問題点が認められるとして、総合判定を保留したことが大きなニュースとなった。ただ、適合と認定された複数の大学でも、薬剤師国家試験対策科目で必修の「総合演習」の授業を予備校に委託していることが問題視され、改善を求めたことも指摘している。

 北陸大の評価で、重大な問題点が認められるとされたのは、カリキュラムが薬学共用試験と薬剤師国家試験の合格対策に偏っていること。国試受験対策の学習に5年次と6年次の多くの時間を充てていることで、卒業研究の実施期間が圧迫されていることなど、多くの問題点が指摘された。

 一方、適合と認定された大学でも、必修科目の「最終総合演習」の全ての授業を国家試験対策予備校に委託し、その不合格だけで卒業できない学生が相当数いること、必修科目の「総合薬学演習III」の大部分を予備校に委託していることを不適切とし、その不合格により、6年生の約4分の1が卒業延期となっている現状を早急に改善するよう求めるなど、必修科目の予備校委託という根本的な問題が浮上したことは新たなポイントだ。

〈4月13日〉【厚労省】「調剤所と同様」は認めず‐薬局の構造規制見直し、10月から適用へ

 厚生労働省は、医療機関と薬局を同じ敷地内に併設することを禁じた構造上の規制を緩和する改正通知を4月に出した。政府の規制改革会議から、車いすを利用する患者や高齢者等に過度な不便を強いているのではないかとの指摘があり、昨年に規制見直しが求められた結果、厚労省が現在の「一体的な構造」の解釈を見直し、「公道等を介することを一律に求める運用を改める」ことで決着した。ただ、医療機関の調剤所と同様と見られるケースについては、引き続き認めないことを明確化した。改正通知は10月1日から適用される。

 厚労省は、医薬分業を進める観点から、病院と薬局を同じ建物や敷地内に併設することを省令で禁止していたが、規制改革会議の指摘を受け、“患者の利便性”をめぐって議論が沸き上がった。結局、患者の利便性などを考慮し、薬局の経営が医療機関と独立していることを前提に、敷地内への薬局の併設を認めることにした。

 ただ、保険薬局の独立性の確保の観点から、いわゆる医療ビルのような形態は好ましくないとしたほか、医療機関と薬局が一体的な経営を行っている場合は、規制の対象になることも明確化した。

〈5月20日〉「薬の適正使用」打ち出す‐骨太方針素案に明記

革新的医薬品は最適化図る

 政府は5月18日、「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)の素案を経済財政諮問会議に示し、その後6月2日に閣議決定された。骨太方針では、医薬品の適正使用の考え方を打ち出し、複数の薬が処方される事例を適正化する取り組みを行うと共に、いわゆる抗癌剤「オプジーボ」の効能追加をきっかけとした高額薬剤の医療費問題を念頭に、革新的医薬品の使用も「最適化」を図る方針を明記。高血圧や糖尿病など生活習慣病治療薬の処方のあり方についても検討を開始し、2017年度中に結論を得るとした。骨太方針は、国の社会保障や財政健全化政策の方向性を決めるもので、今後これに沿った形で、ポリファーマシー対策や高額薬剤問題が議論の俎上に載せられていくことになる。

 骨太方針では、医薬品の適正使用の観点を打ち出し、複数種類の薬が処方されているケースを適正化する取り組みを実施するとした。費用対効果評価の導入と合わせ、革新的医薬品の使用についても最適化を推進し、生活習慣病治療薬の処方のあり方について今年度から検討を開始し、17年度中に結論を得るとした。

 ポリファーマシーの是正から新薬の有効活用まで、あらゆる薬について適正に使用されているか点検していく方針が示され、今後は国の政策として、ますます薬の適正使用が厳しくチェックされていくことになりそうだ。



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