チーム医療担う一員として‐キリン堂薬局醍醐店 的場俊哉さん

2014年1月1日 (水)

薬学生新聞


ジェネラリストで専門性を

的場俊哉さん

 『患者さんが、医師の指示よりも短い間隔で薬を服用してしまった。どう対処すればいいか?』。京都市伏見区の住宅街に立地する「キリン堂薬局醍醐店」に勤務する的場さんの携帯電話には、介護施設関係者からそうした問い合わせの連絡が頻繁に入る。関西地区を中心に300店舗以上を有するドラッグストアチェーンのキリン堂が展開する在宅業務も行う調剤併設型のドラッグストアの中で、最も多い在宅件数を抱える同店舗での日常の光景である。

 的場さんは、2012年3月に大阪薬科大学を卒業後、同年4月にキリン堂に入社。大病院の門前薬局を経て、現在、同店で薬局長兼管理薬剤師を務める。ドラッグストア店舗併設の薬局で処方箋調剤も手がけながら、チーム医療の一員として多職種と連携した在宅医療にも取り組んでいる。「多いときは週4回、医師と同行し、処方設計に役立てるような薬剤情報提供のほか、患者さんの薬学的管理も施設の看護師と連携して行っています」と業務内容について話す。

 高校時代、同居している祖母が在宅医療を受ける際に、医師の往診に同行していた薬剤師の姿を見て在宅医療に携わる薬剤師になりたいと思い、薬学部を志したとする的場さん。時を同じくして、薬学6年制教育がスタート。その第1期生として薬学の勉強に勤しんだ。卒業後の進路では「第一に、薬剤師として在宅医療に携わりたいという意識があった」という。入社前にキリン堂が介護つき有料老人ホームなどでの在宅医療への取り組みを開始していることを知り、決断した。

 さらに自身も、人との会話を通じたコミュニケーションが好きで、処方箋調剤だけでなくOTC、健康食品、化粧品、日用品など商材を取り揃えるドラッグストアは、様々な場面でそうした機会があると考えた。キリン堂が目標に掲げる『地域コミュニティの中核となるドラッグストアチェーン』の確立に向けた医療提供施設として、健康支援のための食事や運動療法など、生活習慣改善のアドバイスなど幅広い意味で、ドラッグストアはジェネラリストとしての薬剤師の専門性の発揮が可能な業界という認識も強まった。

 「多くの生活者が来店するドラッグストアでは、今の悩みの症状に適切なアドバイスを行い、OTCで対応できない症状と判断した際には、受診勧奨を行うことも薬剤師の大事な仕事になります」と的場さん。ドラッグストア企業を志望する薬学生に向けては「現場に出てから学ぶことはたくさんありますが、長期実務実習前に勉強する患者対応やコミュニケーションの内容は、本当にしっかり勉強したほうがいいと思います。現場では、お客さんとの話の中で、本当に必要なものを自分のコミュニケーション能力の中で、引き出してあげることも必要になると思います」とアドバイス。また、就職活動に際しては「自分が将来どういう薬剤師になりたいか、薬剤師としてどういう職能を発揮したいかという目標やビジョンをしっかり持つことが大事だと思います。企業から選んでいくことも重要ですが、まずは、自分がなぜ薬学部を選び、薬剤師になろうと考えたのかという原点を振り返り、将来像をイメージすることで、芯がブレないで就職活動に臨めるのではないでしょうか」とエールを送る。



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