“自立したプレイヤー”目指す‐日本CRO協会が業界説明会

2014年9月1日 (月)

薬学生新聞


 日本CRO協会(JCROA)は7月22日、都内で5回目となる業界説明会を開催した。大学就職課、キャリアセンター担当者を招いて行われた説明会では、CROの役割と主な職種、新卒採用状況などが報告されたほか、協会会員企業の若手・中堅社員によるパネルディスカッションが行われ、各業種の実際業務、仕事に対する意識と姿勢など生の声を伝えた。終了後には懇談会を実施したが、予定時間を延長するほど活発な意見交換が行われた。


若手社員によるパネルディスカッション

若手社員によるパネルディスカッション

市場成長性と新卒採用実績を強調

 冒頭、あいさつに立った植松尚会長は、JCROAが昨年設立20周年を迎えたことに触れ、最初の10年はCROという業態を認知してもらうために、次の10年は信頼を得ることに注力したことを説明し、「今後の10年は、グローバル化、研究開発費の効率化という動きを踏まえ、これまでのメーカーから業務を受託するパートナーではなく、医薬品開発全体の中で“自立したプレイヤーへの変革”を目指していきたい」と今後のCROの姿を示唆した。

 また、「長年にわたって蓄積した専門性、技術やサービスをさらに進化させ、ITも活用しつつ、医薬品開発と上市後の育薬プロセスを担っていきたい。CROの最終目標は国民の健康に貢献することである。業種もモニターだけでなく幅広くなってきているので、大学側からぜひ素晴らしい学生を推薦していただきたい」とCROの意義を訴え、優秀な人材を求めた。

活況だった懇談会での意見交換

活況だった懇談会での意見交換

CRO業界の現況と採用状況説明

 業界については、情報戦略CTリクルートチームの渡辺健二氏が説明。製薬業界の動きと共に、メーカーが業務委託する背景として、CROに臨床開発ノウハウが蓄積したこと、集中実施による効率化が図られることを挙げた。

 また、最近はメーカーの臨床試験への関与が問題となっているが、CROは中立的な立場で取り組めることも要因にある。

 業界は年々成長を続け、2014年には会員企業の総売上高1464億円、従業員数は1万3351人に達すると予測している。

 CROの業種としては、モニター(CRO)が最も多く中核であるが、そのほかにもデータマネジメント/統計解析、安全性情報(ファーマコヴィジランス)、品質管理(QC)など多彩な業務が備わっていることをアピールした。

 新卒の採用状況については同チームの本郷恵理乃氏が報告した。会員(26社/正会員17社、賛助会員9社)18社が回答したアンケート結果では、14年度入社の新卒者は505人で、男女構成比は男性193人(38.2%)、女性312人(61.8%)と6対4で女性が多かった。また、課程別では修士が252人(52.9%)で過半数を占め、4年制101人(21.6%)、6年制119人(25.5%)だった。

 採用学部実績では、薬学系(6年制、研究科、4年制)のほか、生命科学、理工学、農学、医療衛生、獣医、看護まで多岐にわたっている。

パネルディスカッションで現場の声伝える

 若手・中堅社員によるパネルディスカッションでは、それぞれが携わっているモニター、データマネジメント、統計解析の各業務を説明すると共に、仕事の面白さ、やり甲斐、各業務に求められるコミュニケーション等のスキルなどに関する発言があった。

 CROを目指す学生へのアドバイスとしては、「学生時代の時間があるときにできる英語の勉強や自己を見つめる旅行などをやっておいて」「自分の能力をいかにアピールしていくかが大事になる。面接対策をしっかりと」などがあった。

 JCROAは大学の就職担当者に、「いろいろな学生がCROというフィールドで大いに活躍できることをぜひPRしていただきたい」と訴えた。



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