【考えよう!キャリアデザイン】女性のキャリアデザイン [1]

2017年11月1日 (水)

薬学生新聞

キャリア・ポジション社長
西鶴 智香

西鶴智香氏

 今回のテーマは「女性のキャリア」です。女性のキャリアと聞くと、女子学生だけが対象の話と思うかもしれませんが、実は男性にも理解していただきたいテーマなのです。

 男子学生の皆さん。多くの人は、将来結婚し子供を持ちたいと思っているでしょうけれど、子どもは何人くらいほしくて、子育てはどのようにしていきたいですか?もしパートナーが管理職として働いていて離職できない場合、子育ては誰かに任せなければなりません。そのことをどう考えますか?女性の仕事と結婚、出産、子育ては、女性だけの問題ではないことがわかりますよね。パートナーと一緒に考える問題なのです。

 さて、昨年4月に「女性活躍推進法」という法律が施行されました。日本では今、働きたい気持ちはあるものの育児や介護等を理由に働いていない女性は300万人いるそうです。6割の女性は第1子出産を機に離職しています。離職後の再就職にあたっては非正規雇用になる場合が多く、働く女性の6割弱は非正規雇用者です。女性管理職の割合は、日本はわずか11%。欧米諸国の約50%と比べると極めて低い傾向にあります。

 日本は今、少子高齢化のせいで労働者人口が年々減少しています。労働者を確保するために、女性の仕事復帰を積極的に支援する動きが強まってきたのです。法律を受けて、出産や育児で女性が仕事を離れなくても活躍し続けられる制度や、昇進のための研修体制などを企業に求める制度が始まりました。

 私は、働く女性薬剤師のキャリアカウンセリングを担当していますが、結婚や出産に関係する仕事の相談を数多く受けています。結婚したが仕事と家事を上手く両立することに悩んでいるとか、出産後薬剤師としてスムーズに復帰できるのか不安があるなど、相談内容は様々です。男性に比べて、結婚や出産、育児というライフイベントが女性のキャリアに及ぼす影響が大きいのは確かです。しかし、結婚や育児は女性だけの問題ではありません。女子学生だけでなく男子学生にとっても、人生に起こる様々なライフイベントと仕事の関わりは、キャリアデザインを設計する際に考慮すべき要素の一つなのです。



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