MR認定センターは、MRが医療で果たすべき役割を抜本的に見直すことに決めた。従来はチーム医療の一員となり、医薬品の情報提供を通じて医療に貢献することを目指していたが、製薬企業には患者情報へのアクセスが制限されていること、MRが医療国家資格ではないことから、チーム医療の構成メンバーとして業務を行うには限界があると判断。チーム医療からは独立して、担当エリアや医療機関に関する様々な情報を活用し、医療関係者とは異なった視点で医療をサポートしていくことが、目指すべき新たなMR像となるという。
厚生労働省が2010年に発表した「チーム医療の推進に関する検討会報告書」によると、チーム医療を「医療に従事する多種多様な医療スタッフが、各々の高い専門性を前提に、目的と情報を共有し、業務を分担しつつも互いに連携・補完し合い、患者の状況に的確に対応した医療を提供すること」と定義されていた。医療スタッフ間の連携の具体例として医師以外に、看護師や薬剤師、理学療法士、管理栄養士など国家資格を要する職業を挙げているが、国家資格ではないMRに関する記述はない。