【薬学生 キャリア相談Q&A】薬剤師の仕事に就くことを迷っています

2021年9月1日 (水)

薬学生新聞


キャリア・ポジション代表取締役
西鶴 智香

西鶴智香氏

Q

 薬学部5年生です。就職活動を本格的に開始したいと思っていますが、実は薬剤師の仕事に就くことに迷い始めました。実務実習先の薬局で薬剤師は、薬を早く渡してほしいと急かす患者を待たすまいと調剤業務に追われてばかりでした。病院でも、薬剤師から医師への処方提案はほとんど行われておらず、多職種連携の実際もあまり感じ取れずにガッカリしました。薬剤師になってもやりがいを感じられそうになく、ほかの職種に就こうかと迷っています。

A

 病院と薬局、それぞれの「仕事の現場」を具体的に見て、経験され、自分が思い描いていた想像とは違った現実があったとのこと。さぞやガッカリされたのではないかと思います。

 さて、周りのご友人たちの実習経験はいかがだったでしょうか?実習先となる病院や薬局はたくさんありますので、現場の様子も様々だと思います。自分と違う場で実習をされたご友人の話も聞くと、参考になりますよ。

 薬局では、担当患者と信頼関係を築き、薬だけでなく患者に合わせた生活のアドバイスを行う薬剤師は多いですし、病院には、薬の専門家として医師や看護師と日常的に薬の適正処方についてディスカッションしたり、提案したりしている薬剤師もいます。そんな薬剤師とそうでない薬剤師では、職業の捉え方、自分の志や目標、その目標を達成するための毎日の行動に何らかの差異があると思います。そういった点に着目し、ご友人から是非情報を集めてみてください。おそらく期待通りの業務を展開している病院や薬局が見つかると思いますよ。まずはそれからやってみて!

 ところで、実習先での先輩薬剤師の仕事ぶりにガッカリしたとのことですが、その先輩薬剤師の課題は何だと思いますか?薬局で、薬を渡すことを急かす患者は、薬剤師と話すことでどんな価値を受け取れるのかを知らないわけです。大きな価値を提供できることを薬剤師が必死に伝えていないことが課題ではないでしょうか?病院では、医師は「患者を治す」ことを使命とし、責任と情熱を持って毎日勉強し挑んでいますが、患者を治すために「薬の専門家」として存在する薬剤師が、そこまでの知識と情熱を持てているのかが課題ではないでしょうか?

 日本の薬剤師の将来の姿は皆さんがつくっていくわけで、現在課題があるならば、なぜそうなのか、どうしたら良いのかを明確に意識しておく必要があると思います。薬剤師はとても魅力的な仕事だと思いますよ。



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