【薬学生 キャリア相談Q&A】有望法人の見分け方を知りたい

2022年6月15日 (水)

薬学生新聞


キャリア・ポジション代表取締役
西鶴 智香

西鶴智香氏

Q

 薬学部5年生です。薬局薬剤師を志望し複数の法人を研究しているところです。日本の医療政策を見ると、薬局には厳しい環境のように思えます。転職はなるべくしたくないので、生き残れる有望法人に就職したいのですが、会社規模は大きいほうが良いのでしょうか。

A

 薬局を希望されているのですね。志向が明確で、迷いなく就活に取り組まれているようで頼もしいです。就職先となる有望法人はどこか。この紙上では具体的法人名を提示できないのと、そもそも私見を示しても参考にならないと考えますので、法人を研究する際のチェックポイントを助言します。

 まず、国内の全法人のうち中小企業が99%以上を占めています。調剤薬局やドラッグストアを見てみると、最近はM&Aが進み、大手資本の傘下に入る法人が激増してきました。

 では、薬局の法人で注目したい点をいくつか挙げてみます。世の中ではデジタルトランスフォーメーション(DX)が進んでいますが、医療界も例外ではありません。紙から電子処方箋への移行、マイナンバーカード兼保険証の導入で患者の処方歴を確認できる等、DXによって薬局の業務が合理化されるのは想像できると思います。そういったITへの取り組みが、どの程度経営に反映されているかは確認しておいたほうがいいでしょう。

 各法人の評価について、上場していれば、「時価総額」は一つの指標になります。これは投資家がその法人の業績や財務、経営方針、計画にどのくらい魅力を感じているかという数値になりますので、是非見ておいてください。非上場だと公表データはありませんので、就職サイトなどに出ている業績を数年間の推移も含めてチェックしましょう。

 資本について、上場している法人の場合、検索すれば大株主を知ることができます。非上場の法人では、人事担当者や経営陣に確認すればわかります。創業者が株主で経営者の場合、その方が元気なうちはいいのですが、後継をどう考えているかも知りましょう。今、薬局でおきているM&Aのほとんどは、後継者不足が理由です。大手を避けて魅力ある法人を見つけて就職しても、数年後に大手の傘下に入ったという話は現実にあります。

 最後に、最も大事な点は、「長く、顧客から支持される薬局かどうか」です。ある学生さんは、「これからは立地が大事だと思う。オンライン診療を使い医療機関まで行かずに済むなら、医療機関からの近さは魅力にならない」と言っていましたが、さて、どう考えますか?

 私自身は転職を経験していますので、自分のステージをアップさせる転職は悪くないと考えています。この先時代はめまぐるしく変わります。所属組織が時代に合わせられないようであれば、転職も一つの選択肢になると思いますので、最初から決めつけず、動いてみてはどうでしょうか。



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