塩野義製薬の手代木功社長は11月22日、豊中市内で講演し、産学連携の推進には両者の間に入って調整を円滑化させる「コーディネーターの育成が重要になる」と呼びかけた。それぞれのスタンスの違いから大学側と製薬会社側にはギャップが生じるのはやむを得ないとし、そのギャップを埋める役割を担うコーディネーターを育成し、大学などへの配置を広げるよう求めた。
手代木氏は、かつて製薬会社には自社内で全てを完結させる傾向があったが、現在は「基礎研究をやるだけの余力も実力もだんだんなくなってきている。アカデミアや官にお願いしないと、とてもわれわれだけでは創薬はできない」と述べ、産官学連携の必要性を訴えた。