【2014年年頭所感】省内連携し医療費適正化‐厚労省保険局長

2014年1月10日 (金)

ニュース

厚生労働省保険局長 木倉 敬之

木倉敬之氏

 わが国は、国民皆保険を達成して以来、関係者のご尽力により、誰もが安心して医療を受けることができる医療制度を確立し、世界最高レベルの平均寿命や保健医療水準を達成してきました。

 近年、急速な少子高齢化の進展、経済の低迷など、医療を取り巻く環境は大きく変化し、医療保険財政は厳しい状況が続いております。また、サービス提供体制と、それを支える保険制度の両面から取り組むべき課題が山積しております。

 こうした社会経済情勢の変化に対応し、昨年12月に社会保障制度改革の全体像・進め方を明示する「持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律」(プログラム法)が成立しました。

 プログラム法では、医療保険制度について、国民皆保険の維持を目的として、財政基盤の安定化、保険料に係る国民の負担の公平の確保、保険給付の対象となる療養の範囲の適正化等のために必要な事項について検討し、法改正が必要な事項は、2015年の通常国会へ法律案を提出することを目指すこととしています。本年は、来年の通常国会への法律案提出に向けて、必要な検討を行っていく大事な年と考えています。

 国民皆保険を維持する上で、増大する医療費の適正化は、保険財政基盤の安定化と共に大きな課題です。生活習慣病の予防は、医療費の抑制に一定の効果があると考えており、生活習慣病予防や介護予防の主要な取り組み、後発医薬品の使用促進や重複受診の防止といった医療資源の有効活用に向けた取り組みを、省内連携して一体的に進め、医療費適正化につなげたいと考えております。

 2014年度は、診療報酬改定が行われます。25年に向けて、超高齢社会の医療ニーズに合わせた医療提供体制の改革のため、医療機関の機能分化・連携、在宅医療の充実等を図ると共に、充実が求められる分野を適切に評価する視点から、救急医療、小児医療、周産期医療、がん医療、精神医療、認知症対策等の推進を図ります。また、消費税率8%への引き上げに伴う医療機関等の負担については、診療報酬改定により対応していきます。



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