厚生労働省は23日、「患者のための薬局ビジョン」をまとめた。「門前」から「かかりつけ」、そして「地域」へ、を副題とし、かかりつけ薬剤師・薬局が持つべき機能として、▽服薬情報の一元的・継続的把握▽24時間対応・在宅対応▽医療機関との連携――を挙げ、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年までに全ての薬局が「かかりつけ機能」を持つことを目指すとした。チェーンの門前薬局を念頭に、「建て替え時期等を契機に立地を地域へ移行」などと明記し、薬局再編の全体像も示した。また、医薬分業の政策効果を評価するための仕組みも導入し、具体的な評価指標は今後、検討するとした。
かかりつけ再編への道筋示す
ビジョンは、患者本位の医薬分業の実現に向けて、かかりつけ薬剤師・薬局の今後の姿を明らかにすると共に25年、さらに10年後の35年に向けた中長期的視点に立って、現在の薬局をかかりつけ薬局に再編する道筋を示したもの。
かかりつけ薬剤師・薬局が持つべき機能を示した上で、患者のニーズに応じて充実・強化すべき機能として、地域住民の健康相談などに気軽に応じられる「健康サポート機能」、癌やHIV、難病などの治療薬を服用する患者に対してきめ細やかな対応がきるような「高度薬学管理機能」を挙げた。